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「ゴースト・ドッグ」視聴

ゴースト・ドッグ [DVD]

ゴースト・ドッグ [DVD]


製作年:1999年
監督:ジム・ジャームッシュ
主演:フォレスト・ウィテカー


公開当時気になっていた映画なのですが、ついぞ観る機会もなく最近まで忘れていたこの作品。
理由は分かりませんけど、ふとした拍子に頭の中に「ゴースト・ドッグ」という言葉がよみがえってきたんです。
これはもしかして観ろという啓示?何処のどなたが送った電波かは分かりませんが、とにかくそういう訳でレンタル店に急行したのです。


この映画はそんなに難しいストーリーじゃないです。Amazonの紹介も

サムライ魂が宿る孤独な殺し屋を描くスタイリッシュ・アクション!!

一文のみというシンプルさ。最後の「!!」が「適当に紹介しました」というのを表現していますね。


主人公は「葉隠」を愛読する侍かぶれの殺し屋「ゴースト・ドッグ」。
連絡には伝書鳩を使い、日本人にも分からない祭壇みたいなモノの前で手を合わせる姿は、何と言うか一周回って「あれ、格好良くね?」となってしまう奇跡の演出です。


主人公は殺し屋なので、仕事を秘密裏に行うためにガンガン車を盗みます。「葉隠」に「武士は盗みをしてもよい」と書いてあるかどうかは分かりませんが、武士道を愛するゴースト・ドッグのことなので多分大丈夫でしょう。
そして盗んだ車の中では必ずCDを取り出してラップ・ミュージックをかけるのです。今だとiPodでしょうか。この辺時代の流れを感じますね。


友達は「フランス語しか話せないハイチ移民のアイスクリーム売り」で、お互いの言葉が全然分からないのに親友です。
あと、本大好き少女とも友達になります。
多分友達はこの二人だけなんだろうなーと思わせる雰囲気が、主人公の孤独なキャラクターを引き立てていますね。


期せずして対決することになってしまうのは、イタリアン・マフィアの一団。ただし全員シルバー世代。経営する会社は傾くわ、家賃が払えず大家に怒られるわという哀愁漂うお爺さん方です。
ゴースト・ドッグを殺すために銃を持って階段を登る二人のシーンでは、完全に息があがっているのが悲しいやら可笑しいやらでどんな顔をすればいいか分からないの。
そんなわけなので、ネタバレになりますが後半でゴースト・ドッグと対決っていうか、一方的にバンバン殺されます。


こう紹介してしまうと、どこがスタイリッシュ・アクションなんだよ!というツッコミが来そうですが、そういうのは監督かAmazonに言ってよね。


ストーリーは起伏が少なくゆったりと進行してき、繰り広げられるアクションも穏やかなムラのないものです。
この独特の「間」「空気」に馴染めないと、確実に途中で寝る映画だと言えるでしょうね!
この映画の主題は「武士道」ですが、抽象的に表現すると「古い時代の生き方」となります。
そうすると、件のイタリアン・マフィアたちも「武士道」とは遠いながらも主人公と同じく、過ぎ去っていく時代に取り残された人の哀愁を表現しているのでしょう。


ところで、この映画の音楽はウータン・クランのRZAが担当しており、全てコテコテのラップ・ミュージックとなっています。
「武士道」×「ラップ」という「混ぜるな危険」を表示されそうな組み合せですが、映画を通して観ると意外にもマッチしていると感じました。感覚が麻痺してくるだけなのかもしれませんが。


そんなRZA、後半でカメオ出演します。

謎の侍登場。
というか、「謎の侍」という中二病設定で出演とかッパネエっすRZAさん。