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自分の考えを整理するため、あるいは誰かのためにブログを書きます。

「バーン・アフター・リーディング」視聴

バーン・アフター・リーディング [DVD]

バーン・アフター・リーディング [DVD]


この映画はコーエン兄弟制作の2008年の作品です。
ジャンルは一応コメディとなっているのですが、例によって「笑おう」と思っている人は見ないほうがいいです
「わっはっは」と明るく笑えるようなもんじゃなくて、「はふん」って変な笑いが湧いてくる感じなのですよ。


どんな物語なのかというと、登場人物たちの思惑が織り成すピタゴラスイッチと言ったところでしょうか。
しかしこのピタゴラ装置明らかに間違った動きをしながらも決して止まることなく動きつづけ、最後にはバーン!と壊れてしまうのです。


【悲劇のピタゴラ装置を構成する可哀想な登場人物たち】

  • アル中でキレ易い性格のためクビになったCIAの職員。脱サラして執筆活動でもしちゃおうかな!コンサルタントもいいな!などと妄言だけは立派なニートになる。
  • ↑の妻でキレ易い女医。ある意味ピタゴラ装置を起動させた本人。
  • ↑の浮気相手で、健康的な不良中年。不倫王にして大人のおもちゃの発明家。
  • スポーツクラブ勤務の夢見るオバサン。美容整形の資金を捻出するためなら国家機密でも売るぜ!
  • ↑の同僚で、バカ。ブラピが好きというだけでこの映画を観た人を地獄に叩き落すために登場。
  • スポーツクラブのオーナーで元聖職者。ある意味ピタゴラ装置のゴール地点。あまりの不憫さに全米が涙するレベル。


どの人物もかなり笑いのポテンシャルが高い逸材に思えますが、冷静になって考えると割とその辺にいそうなレベルです。
「普通の人々」がそれぞれの事情や思惑を元に行動した結果、お互いの想いが間違って繋がってしまったわけです。最初から繋がらない方がマシでしたね。


しかしその「間違った繋がり感」で面白いものを作ろうとすると、非常に難しいものです。
あからさまに「勘違い」をテーマにしてしまうと凡庸なコメディ以上のものにはなりませんし、逆にズレが小さすぎるとそれこそ何の話だか分かりません。
その点この作品は「完璧なまでに美しく緻密に計算された齟齬」と言えるでしょう。


あと、ブラピが好きな人にはオススメですよ!