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自分の考えを整理するため、あるいは誰かのためにブログを書きます。

「眼の誕生」読了

読書 古生物

眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く

眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く


この本は古生代カンブリア紀における、生物の一斉進化即ち「カンブリア爆発」についての新説を紹介したものです。
決して表紙に写っているようなニャンコの眼の可愛さを語った本ではないことをお断りしておきます。


自分も少し勘違いをしていたのでありまして、単に眼の誕生に限定された話なのかと思っていたのです。
しかしその内容は、古生物界では論争の的となっている「カンブリア爆発」の原因について新説を分かりやすく記している名著なのでした。
読み始めて気付くこのお得感。例えるならヒメマスだと思ったら絶滅種のクニマスでしたギョギョーッ!!みたいな感じですかね。

参考:朝日新聞デジタル:どんなコンテンツをお探しですか?


そんな本書ですが、著者が自説を披露するのは最後の方です。
それまでの章はこれまでの仮説や化石の検証、光学の話題など本書の9割は前フリです。
その甲斐あってか、新説なのに新説っぽくない、というかむしろそれしかあり得ないような気分になってくるという巧妙な構成になっているのです。


眼の誕生によって多くの生き物が様々な姿に進化することができました。
しかしそれは裏返せば、いっそう苛烈になった食うか食われるかという世界を生き抜くための必然だったのです。
眼が誕生するまでの先カンブリア時代はずっとずっと穏やかで平和だったに違いありません。
自分なんかは現代に生きるより先カンブリア時代の海で漂っている方が性に合ってたんじゃないのかなーと思うのですが、皆さんはいかがでしょうか。


そういえば本書の裏表紙は「ハリモグラを食べようとして咥えたまま死んだオオトカゲ」の化石標本が載っていますが、コレを思い出しました。
参考:ヤマアラシと戦ってしまい悲惨な姿になってしまった犬の写真 - GIGAZINE


あと、残念ながら本書の主役はカンブリア紀に最初に目を手に入れた節足動物ですので、表紙のようなニャンコは出てきません
あしからずご了承ください。